柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

齋藤孝の冒頭文de文学案内 1分で蓄える知識&読みどころ

一生モノの本に出会いたければ、冒頭文を読みまくれ!〈冒頭文〉+〈ポイント解説〉+〈うんちく〉でわかる、齋藤流ブックガイド

定価
1,650円(本体 1,500円)
刊行
2021/11/24
ISBN
9784760154142
判型
四六判
ページ数
236

内容・目次

内容

冒頭文には、あらすじではつかめない著者の魂がこもっています。書き出しの数行を音読するだけで作品のリズムが会得でき、自分にフィットする作品かどうかが瞬時にわかるものです。本書は、これまで無数の本を読んできた読書の名人・齋藤先生が、これから人生の糧となる一冊に出会う若い人たちや、時間に追われてじっくりと本選びをする暇のないビジネスマンに、これはぜひ読んでほしい!と選んだ名作100冊の出だしを、解説やうんちくを交えながら一挙紹介します。


【目次】


はじめに


第1章 これだけは読んでおきたい! 最高に面白い日本の近代文学の名作
第2章 僕らの好きな日本の現代文学の名作
第3章 読めば読むほどどんどん教養が高まる日本の古典文学の名作
第4章 日本&世界「知のレジェンド」からのメッセージ 自伝・遺書・手紙・評伝の傑作
第5章 共感しながら読むと心に響く「日本及び日本人」論の歴史的名著
第6章 アイデンティティを確立してくれる! 東洋の精神文化 vs. 西洋の思想の名著
第7章 別の読み方でも、読み直してみたい! 児童文学の名作
第8章 文化・芸術から人文・社会・自然科学まで、探究心をぐいぐい追究するための名著
第9章 紀行文・時代小説・ミステリから総合小説まで 繰り返し読みたくなる傑作エンタメの名著
第10章 戦争を知らない親子でも、ともに語り合いたい 「あの時代」のリアルを描いた名著


おわりに


【著者紹介】
齋藤孝(さいとう たかし)
1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院教育学研究科博士課程等を経て、現在、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。
主な受賞作品に、宮沢賢治賞奨励賞を受賞した『宮沢賢治という身体』(世織書房)、新潮学芸賞を受賞した『身体感覚を取り戻す』(NHKブックス)、シリーズ260万部を記録し、毎日出版文化賞特別賞も受賞した『声に出して読みたい日本語』(草思社)などがある。『座右のニーチェ』(光文社新書)、『古典力』(岩波新書)、『50歳からの音読入門』(だいわ文庫)、『30代の論語』『60代の論語』(祥伝社新書)など著書多数。NHK Eテレ『にほんごであそぼ』の総合指導もつとめる。


目次

はじめに


第1章 これだけは読んでおきたい! 最高に面白い日本の近代文学の名作


夏目漱石『坊っちゃん』/森?外『高瀬舟』/二葉亭四迷『浮雲』/幸田露伴『五重塔』/樋口一葉『たけくらべ』/島崎藤村『夜明け前』/芥川龍之介『鼻』/中島敦『山月記』/折口信夫『死者の書』/川端康成『雪国』


第2章 僕らの好きな日本の現代文学の名作


太宰治『走れメロス』/井伏鱒二『山椒魚』/内田百閒『ノラや』/三島由紀夫『金閣寺』/星新一『きまぐれロボット』/野坂昭如『火垂るの墓』/井上ひさし『吉里吉里人』/藤沢周平『?しぐれ』/村上春樹『1Q84』/又吉直樹『火花』


第3章 読めば読むほどどんどん教養が高まる日本の古典文学の名作


太安万侶『古事記』/『万葉集』/紫式部『源氏物語』/紀貫之『土佐日記』/清少納言『枕草子』/『平家物語』/『太平記』/兼好法師『徒然草』/井原西鶴『好色一代男』/近松門左衛門『曾根崎心中』


第4章 日本&世界「知のレジェンド」からのメッセージ 自伝・遺書・手紙・評伝の傑作


新井白石『折たく柴の記』/福澤諭吉『福翁自伝』/吉田松陰『留魂録』/坂本龍馬『龍馬の手紙』/勝海舟『氷川清話』/石光真人編著『ある明治人の記録――会津人柴五郎の遺書』/湯川秀樹『旅人――ある物理学者の回想』/美輪明宏『紫の履歴書』/シュリーマン『古代への情熱――シュリーマン自伝』/フランクリン『フランクリン自伝』


第5章 共感しながら読むと心に響く「日本及び日本人」論の歴史的名著


菅原孝標女『更級日記』/山本常朝『葉隠』/宮本武蔵『五輪書』/佐藤一斎『言志四録』/九鬼周蔵『「いき」の構造』/新渡戸稲造『武士道』/谷崎潤一郎『陰翳礼讃』/坂口安吾『日本文化私観』/柳田國男『遠野物語』/宮本常一『忘れられた日本人』


第6章 アイデンティティを確立してくれる! 東洋の精神文化 vs. 西洋の思想の名著


孔子『論語』/老子『老子』/司馬遷『史記』/ゴーダマ・ブッダ『ブッダのことば――スッタニパータ』/孫武『孫子』/洪自誠撰『菜根譚』/『新約聖書』/デカルト『方法序説』/エッカーマン『ゲーテとの対話』/ニーチェ『この人を見よ』


第7章 別の読み方でも、読み直してみたい! 児童文学の名作


中勘助『銀の匙』/宮澤賢治『銀河鉄道の夜』/豊田正子『新編 綴方教室』/壺井栄『二十四の瞳』/アンデルセン『みにくいあひるの子』/モンゴメリー『赤毛のアン』/ヨハンナ・シュピリ『ハイジ』/スウィフト『ガリヴァー旅行記』/デフォー『ロビンソン・クルーソー』/サン=テグジュペリ『星の王子さま』


第8章 文化・芸術から人文・社会・自然科学まで、探究心をぐいぐい追究するための名著


世阿弥『風姿花伝』/唯円『歎異抄』/小林一茶『おらが春』/貝原益軒『養生訓』/与謝野晶子『みだれ髪』/渋沢栄一『論語と算盤』/西田幾多郎『善の研究』/古今亭志ん生『なめくじ艦隊――志ん生半世紀』/『魏志倭人伝』/ルソー『社会契約論』


第9章 紀行文・時代小説・ミステリから総合小説まで 繰り返し読みたくなる傑作エンタメの名著


松尾芭蕉『おくのほそ道』/十返舎一九『東海道中膝栗毛』/山本周五郎『さぶ』/司馬遼太郎『世に棲む日日』/サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』『キャッチャー・イン・ザ・ライ』/チャンドラー『ロング・グッドバイ』/セルバンテス『ドン・キホーテ』/トルストイ『アンナ・カレーニナ』/ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』/ガルシア=マルケス『百年の孤独』


第10章 戦争を知らない親子でも、ともに語り合いたい 「あの時代」のリアルを描いた名著


吉田満『戦艦大和ノ最期』/吉村昭『戦艦武蔵』/大岡昇平『レイテ戦記』/林尹夫『わがいのち月明に燃ゆ』/梯久美子『散るぞ悲しき――硫黄島総指揮官・栗林忠道』/原民喜『夏の花』/戸部良一他『失敗の本質――日本軍の組織論的研究』/半藤一利『日本のいちばん長い日〈決定版〉』/アンネ・フランク『アンネの日記』/フランクル『夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録』


おわりに