皆川博子長篇推理コレクション2 巫女の棲む家 妖かし蔵殺人事件
著者自身の体験の色濃い異色サスペンス&梨園を舞台としたケレン味横溢する殺人劇! 皆川博子・傑作ミステリコレクション、第2弾。
- 定価
- 3,300円(本体 3,000円)
- 刊行
- 2020/05/22
- ISBN
- 9784760152292
- 判型
- 四六判
- ページ数
- 416
- ジャンル
- 文学・エッセイ・ノンフィクション
- シリーズ
- 皆川博子長篇推理コレクション(全4巻)

内容・目次
内容
霊媒として祀り上げられた少女を取り巻く人々の狂気の渦――著者自身の体験が色濃く反映された神霊サスペンス『巫女の棲む家』、芝居小道具商の歴代当主の失踪、そして歌舞伎俳優の消失に端を発する連続殺人をけれん味たっぷりに描く『妖かし蔵殺人事件』。宗教団体、梨園、まったく異なる世界を舞台に、欲望や情念の渦巻く複雑な人間模様を剔出、ミステリーとして昇華させた傑作二長篇を収録。
【著者紹介】
皆川博子(みながわ・ひろこ)
1930年、京城生まれ。東京女子大学英文科中退。1970年「川人」で第2回学研児童文学賞を受賞後、72年、児童向け長篇『海と十字架』でデビュー。「アルカディアの夏」で第20回小説現代新人賞(73年)、『壁――旅芝居殺人事件』で第38回日本推理作家協会賞(85年)、『恋紅』で第95回直木三十五賞(86年)、『薔薇忌』で第3回柴田錬三郎賞(90年)、『死の泉』で第32回吉川英治文学賞(98年)、『開かせていただき光栄です』で第12回本格ミステリ大賞(2012年)、第16回日本ミステリ―文学大賞(13年)をそれぞれ受賞。ミステリ、時代小説、幻想文学等幅広いジャンルで作品執筆を手がける。
【編者紹介】
日下三蔵(くさか・さんぞう)
SF・ミステリ評論家、アンソロジストとして精力的に活動。小松左京作品、連城三紀彦作品などのアンソロジーの他、『海野十三コレクション』(創元推理文庫)、今日泊亜蘭『最終戦争/空族館』(ちくま文庫)、『筒井康隆コレクション』(出版芸術社)、『皆川博子コレクション』(出版芸術社)『ミステリ珍本全集』(戎光祥出版)『横田順彌明治小説コレクション』『横溝正史ミステリ短篇コレクション』『由利・三津木探偵小説集成』『新井素子SF&ファンタジーコレクション』(柏書房)など一連の「隠れた名作」の発掘で高い評価を得ている。共編書『年刊日本SF傑作選』で第40回日本SF大賞特別賞(2020年)を、大森望ととともに受賞。
目次
巫女の棲む家妖かし蔵殺人事件
付録① 文庫版解説
解説 司修
絵描きのひとりごと 岡田嘉夫
付録② インタビュー集
皆川博子になるための135冊 聞き手・小森収
芝居を描く――旅芝居から田之助、南北まで 聞き手・河出書房新社編集部
あとがき
編者解説