柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

娯楽する郊外

定価
2,420円(本体 2,200円)
刊行
2019/04/24
ISBN
9784760151035
判型
A5
ページ数
214

内容・目次

内容

郊外はかつて娯楽の中心だった
没個性と言われる住宅地には、調べてみるとそれぞれに古くからの産業や文化の歴史があり、そうした無数の小都市が寄せ集まって、東京の大都市圏は成り立っているのだ。これからの郊外に必要なものとは何か? 街歩きの達人がひたすら歩いて考えた、まちの個性のつくりかた。


【著者プロフィール】
三浦 展(みうら・あつし)
社会デザイン研究者。1958年生まれ。82年一橋大学社会学部卒業後、株式会社パルコ入社。マーケティング情報誌『アクロス』編集室勤務。86年同誌編集長。90年三菱総合研究所入社。99年「カルチャースタディーズ研究所」設立。家族、若者、消費、都市、郊外などの研究を踏まえ、新しい時代を予測し、社会デザインを提案している。著書に『下流社会』のほか、都市関係では『ファスト風土化する日本』『東京は郊外から消えていく!』『新東京風景論』『吉祥寺スタイル』『奇跡の団地 阿佐ヶ谷住宅』『横丁の引力』『東京田園モダン』『東京高級住宅地探訪』『昭和娯楽の殿堂の時代』『昭和の郊外』など多数。


目次

はじめに

≪船橋≫ 高級住宅地・海神と花輪台、沿岸の料亭街

≪市川≫ 軍隊と芸術で栄えた「東の鎌倉」

≪稲毛・谷津≫ ラストエンペラー、デンキブラン、沢村栄治ゆかりの地

≪鶴見花月園≫ 武士と芸者がつくった東洋一の娯楽の殿堂

≪八王子≫ 花街を核とした街づくりで復活の機運が盛り上がる

≪立川≫ 飛行場と米軍基地で栄えた歴史は今も街の遺伝子か?

≪青梅≫ 映画、多摩川、雪おんな……。散歩の楽しみが揃っている

≪武蔵小杉≫ 将軍の御殿の代わりにタワーマンションが建つ

≪柏≫ 競馬場とゴルフ場で“宝塚”をつくりたかった

≪大宮・浦和≫ 芝居、遊廓、ヌード劇場もあった宿場町

≪所沢・飯能≫ 歌舞伎座があり、関東一の芸者数を誇った

≪玉川学園≫ 理想を実現した愉快なる田園郊外

≪保谷≫ 早稲田大学建築学科教授たちの展示場

年表/索引