悪魔の日記を追え FBI捜査官とローゼンベルク日記
狂気の独裁者に従う凡庸な夢想家。失われた日記の行方を追って、捜査官は100年前の歴史と向き合う。
- 定価
- 2,970円(本体 2,700円)
- 刊行
- 2017/07/03
- ISBN
- 9784760148752
- 判型
- 四六判
- ページ数
- 506
- ジャンル
- 文学・エッセイ・ノンフィクション

内容・目次
内容
ヒトラーの思想をささえた、アルフレート・ローゼンベルク。狂気の独裁者に従う凡庸な夢想家を、戦後裁くのは、故国を追われたひとりの男。その手の中には、世界を混乱へと陥れた者たちの、一冊の日記があった――。そして消失する証拠品。失われた日記の行方を追って、捜査官は100年前の歴史と向き合う。
【著者紹介】
ロバート・K.ウィットマン Robert K. Wittman
元FBI特別捜査官。20年のキャリアの中で美術犯罪チームの創設に尽力し、同チームの幹部捜査官も務める。世界で犯罪捜査を指揮するとともに、警察組織や美術館に、美術犯罪の捜査や盗難品の回収、美術品の警備に関する技術指導を行ってきた。現在、国際美術警備保障会社、Robert Wittman Inc.代表取締役。主な著書に『FBI美術捜査官 盗まれた名画を追え』(柏書房)がある。
デイヴィッド・キニー David Kinney
ジャーナリスト。2005年には政治記者としてピュリッツァー賞受賞に貢献。現在「ニューヨーク・タイムズ」「ワシントン・ポスト」「フィラデルフィア・インクワイアラー」「ロサンゼルス・タイムズ」紙などに寄稿。主な著書に『The Dylanologists: Adventures in the Land of Bob』『The Big One: An Island, an Obsession, and the Furious Pursuit of a Great Fish』などがある。
【訳者紹介】
河野純治(こうの・じゅんじ)
1962年生まれ。明治大学法学部卒業。翻訳家。主な訳書に『一四一七年、その一冊がすべてを変えた』『ホーキングInc.』(ともに柏書房)『ピュリツァー賞受賞写真全記録』(日経ナショナルジオグラフィック社)『趙紫陽極秘回想録』『ぼくはいかにしてキリスト教徒になったか』(ともに光文社)『アフガン侵攻1979-89 ソ連の軍事介入と撤退』『不屈 盲目の人権活動家 陳光誠の闘い』(ともに白水社)『中国安全保障全史』(みすず書房)『イスラエル秘密外交』(新潮社)などがある。
目次
プロローグ 金庫室
消失と発見 1949~2013
第1章 十字軍戦士
第2章 「何もかもなくなった」
第3章 「邪悪なる者の心を覗きこむ」
不安定な日々 1918~1939
第4章 「運命の継子たち」
第5章 「この地で最も嫌われている新聞!」
第6章 夜のとばり
第7章 「ローゼンベルクの道」
第8章 日記
第9章 「賢明な行動と幸運な偶然」
第10章 「私にとって時はまだ熟していない」
第11章 トスカーナでの亡命生活
第12章 「私は長老たちの心をつかんだ」
第13章 脱出
戦争 1939~1946
第14章 「これからの苦難」
第15章 売り込み
第16章 パリの盗人たち
第17章 「ローゼンベルクよ、君にとって重大な時が来た」
第18章 「特殊任務」
第19章 「私たちの悲劇的な特別な運命」
第20章 隣のナチ
第21章 混沌省
第22章 「廃墟」
第23章 「彼に最後まで忠誠を尽くした」
エピローグ