マーク・トウェインはこう読め
死後100年を経て封印がとけた、完全な自伝。それはトウェイン一流の「騙りだった」。
- 定価
- 3,080円(本体 2,800円)
- 刊行
- 2016/10/06
- ISBN
- 9784760147526
- 判型
- 四六判
- ページ数
- 424
- ジャンル
- 文学・エッセイ・ノンフィクション
内容・目次
内容
自伝、書簡、作品を縦横無尽に行き来し、100年後の今、トウェインの素顔を探る。死してなお墓場から語る、稀代の作家のメッセージ。
トウェインは自らの作品が後世に残ると信じていたし、確信があったから自伝を100年間封印したのである。100年経っても自分の作品は読まれており、生きているという自覚があったからこそ原稿を100年後に向けて書き残したのだ。その傲慢なまでの自意識は天才的人物のものだ。自己の記憶を紙に記すことでしか自己の存在を証明できない凡人とは異なる。彼は自分の『自伝完全版』を100年後に出版させるという大博打を打つことで、「マーク・トウェイン」という天才の創造を完成させたかったのだ。(略)結果は彼が勝った。(本文より)
目次
序章 マーク・トウェインとは、そして自伝とは?
第1章 テネシーの土地、あるいは父親を求めて
第2章 母に届かなかった手紙
第3章 母親、その似て非なる存在
第4章 故郷を喪失して―ミズーリ州フロリダ礼賛
第5章 ハニバルのものかたり―ハニバルの実像
第6章 マーク・トウェインは泳げたか?
第7章 マーク・トウェインの家
第8章 失敗にめげるな、アメリカ人よ
第9章 発明家マーク・トウェインの成功
第10章 失敗した決闘の話
第11章 金は舞台に落ちている──
第12章 「おらは自伝を語らないよ、トウェインの旦那」―インジャン・ジョーの苦悩
第13章 マーク・トウェインと女性
第14章 トウェインは選んだ―オリヴィア賛歌
終章 愛する家族のために―あるいは『自伝完全版』の楽しみ方