プレジデント・クラブ 元大統領だけの秘密組織
政治の表舞台の陰、様々な局面でアメリカの歴史を左右してきた「もうひとつのホワイトハウス」を描くノンフィクション
- 定価
- 3,080円(本体 2,800円)
- 刊行
- 2013/02/01
- ISBN
- 9784760142200
- 判型
- 四六判
- ページ数
- 808
- ジャンル
- 政治・経済・社会・教育・民族
内容・目次
内容
第二次大戦が終わり、アメリカは内外の問題に国全体として立ち向かわなければならない状況にあった。民主・共和の党派を超えて協力し、様々な難局を乗り越えなければならない中、時の大統領トルーマンが頼りにしたのは、元大統領フーヴァーだった。政党も違い、一線から退いていた71歳のフーヴァーを自ら説き伏せ、海外へ派遣。フーヴァーが会談した外国の元首は36人にのぼる。そのほかにもCIAの設置、国防総省の設立、大統領経済諮問会など、フーヴァーの助言を次々に法制化して実現させていく。
これをヒントに、歴代大統領が党派を超えて、その知恵を生かそうと、できたのが「プレジデント・クラブ」だ。その後、ここでは歴代の大統領が、歴史的に重要な政策決定の際に様々な面で助言をすることになる。その多くは、国をひとつにするための党派を超えた助言だが、中には前任者の権力残存を嫌い、かえって反目し合った例も少なくない。ケネディは、ピッグス湾事件についてアイゼンハウアーの助言を無視。アイゼンハウアーが大統領選の水面下でレーガンを支援した真相。ニクソンがジョンソンと共謀し、その後裏切る行程。ニクソンを強烈に信奉したクリントンが毎年読み返す、ニクソンからの手紙について。クリントンとオバマの確執の元になった事件など…。長年ホワイトハウスを追ってきたジャーナリストが追う、アメ政治の表舞台の陰、様々な局面でアメリカの歴史を左右してきた「もうひとつのホワイトハウス」を描くノンフィクション
目次
はじめに★トルーマンとフーヴァー/追放からの帰還
★アイゼンハウアーとトルーマン/慎重な求愛、苦い別れ
★ケネディとその仲間/新入りいじめ
★ジョンソンとアイゼンハウアー/義兄弟
★ニクソンとレーガン/カリフォルニア・ボーイズ
★ジョンソンとニクソン/瓶のなかの二匹のサソリ
★ニクソンとジョンソン/その絆と脅迫
★ニクソンとフォード/どのような犠牲を払おうとも慈悲を
★フォードとレーガン/家族のあいだの確執
★ニクソン、フォード、カーター/三人の男たちと葬式
★レーガンとニクソン/追放者が戻ってきた
★ブッシュとニクソン/正直者が馬鹿を見る
★ブッシュとカーター/派遣団の反抗
★六人の大統領/プレジデント・クラブの黄金期
★ブッシュとクリントン/悪童と反乱
★ブッシュとブッシュ/父と息子
★オバマとそのクラブ/習熟曲線
結び
訳者あとがき
註
参考文献