アニータの夫
2001年に発覚した青森県住宅供給公社巨額横領事件。事件の真相と、渦中にいた「夫婦」の深淵に迫る、圧巻のノンフィクション。
- 定価
- 1,870円(本体 1,700円)
- 刊行
- 2026/01/22
- ISBN
- 9784760156528
- 判型
- 四六判
- ページ数
- 270
- ジャンル
- 文学・エッセイ・ノンフィクション

内容・目次
内容
青森14億円横領事件。何もかも「アニータ」に捧げた男。
「誠意を持って真実をお話しします」。新聞社に勤める記者のもとに、一通の手紙が届く。差出人は、青森県住宅供給公社から14億5000万円を横領し、そのうち少なくとも8億円を妻アニータに送金した千田郁司(ちだ・ゆうじ)だった。
なぜ、千田は公金を自在に動かすことができたのか。
なぜ、その金は海を越え、チリへ送られたのか。
朝日新聞連載時から大きな反響を呼んだ「事件のその後」がついに書籍化。
青森からサンティアゴへ、地球の表と裏を往還しながら、記者はふたりの数奇な人生を追う。
「めまいがしそうな夫婦の大逆転劇。結婚後、ここまで明暗が分かれた夫婦が、ほかにいるだろうか」(本書より)
犯罪史に残る巨額横領事件の渦中にいた「夫婦」の深淵に迫る、圧巻のノンフィクション。
【著者プロフィール】
坂本泰紀(さかもと・やすのり)
1975年生まれ。東京都八王子市出身。1999年に朝日新聞社に入社し、水戸、青森総局で記者をした後、東京本社で4年間、紙面編集者生活を送る。2009年に大阪本社の社会部へ異動し、遊軍や大阪府市の政治行政、大阪国税局などを担当。岡山総局デスク、大阪社会部デスクを経て、現在はネットワーク報道本部(大阪)統括マネジャー代理兼大阪社会部長代理。青森総局時代の共著に『核燃マネー 青森からの報告』(岩波書店)、大阪市役所担当時代の共著に『ルポ 橋下徹』(朝日新聞出版)。本書が初の単著。
目次
プロローグ
《Side A》
1 キャンディ
2 ウエディング・ベル
3 MONEY
4 少年時代
5 異邦人
6 ラヴ・イズ・オーヴァー
7 逃亡者
8 酒と泪と男と女
9 息子
10 逆流
11 碧い瞳のエリス
《Side B》
12 初恋
13 銃爪
14 津軽平野
15 Geisha
16 Yes‒No
17 失恋レストラン
18 腕に虹だけ
19 黒い瞳のアニータ
エピローグ
あとがき
付録