柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

潜匠 遺体引き上げダイバーの見た光景

長年にわたって遺体引き上げに携わってきた潜水士が目にした「現場の真実」とは? 様々な人間ドラマが交錯するノンフィクション!

定価
1,980円(本体 1,800円)
刊行
2021/02/10
ISBN
9784760153206
判型
四六判
ページ数
264

内容・目次

内容

海難事故、入水自殺、人命救助、そして2011年3月11日東日本大震災――宮城県仙台の海底に潜り続け、いくつもの「魂」を引き上げてきたプロの潜水士・吉田浩文。凄腕のダイバーとして地元自治体からの信頼も厚く、長年にわたって遺体引き上げ・捜索、救助活動に携わってきた男が目にしたものとは? 生と死、出会いと別れ、破壊と再生――「現場」に立ち会った者のみが知る様々な人間模様と苦闘を描くドキュメント。


矢田海里(やだ かいり)
1980年、千葉県市川市生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒。在学中、イラク戦争下のアメリカ合衆国を自転車横断しながら戦争の是非を問うプロジェクト”Across-America”を行い、この体験を文章にまとめた「アクロス・アメリカ」を執筆、雑誌「かがり火」に連載。また2011年以降、マニラのストリートに暮らす人々を見つめるドキュメントの制作にも着手。以降、人の内面の光と影を追いながら取材活動を展開。東日本大震災直後に現地入りし、現地に居を構えながら被災した人々の声を拾う活動を続ける。ユネスコなどと共同し、全国で震災写真展を開催。放送批評雑誌「GALAC」に「東北再生と放送メディア」を連載。スポーツ・冒険マガジン「ド級!」でエクストリーマーの一人に選ばれる。


目次

プロローグ第1章 呼吸する者、しない者

第2章 遺体に育てられた男

第3章 蜘蛛の糸

第4章 波打ち際の夏

第5章 破滅の午後

第6章 暗い運河の水底へ

第7章 群青色の境界

エピローグ