柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

日本のインテリアデザイン全史

日本建築のインテリアの特徴を、古代から現代までまとめて1冊に集成した決定版。

定価
22,000円(本体 20,000円)
刊行
2018/04/06
ISBN
9784760149209
判型
A4
ページ数
464
ジャンル
自然科学・建築

内容・目次

内容

古代から現代まで、脈々と受け継がれてきた日本建築のDNAとは何か? その全貌を明らかにする1冊!


◎日本のインテリアデザインの歴史を古代から現代まで通史的に俯瞰したはじめての本。
◎時代区分ごとに、代表的な様式・事例を、豊富な図版とともに第一線の研究者が見どころを詳しく解説。
◎北海道から九州まで、普段見られない建築物の内部を780点の写真を用いてオールカラーで紹介。
◎復元前の建築物の図面も掲載誌、学術資料としても価値が高い。
◎日本建築特有の内外空間のあいまいさをインテリアデザイン史という枠組みの中で検証。

チラシ2


★内容を紹介したパンフレットがこちらよりダウンロードできます。


★執筆者紹介


大川三雄
1950年群馬県生まれ。日本大学大学院博士前期課程修了。博士(工学)。現在は日本大学理工学部建築学科特任教授。専門は日本近代建築史。


大橋智子
1954年千葉県生まれ。文化学院建築科卒業。古橋建築事務所勤務を経て、現在は大橋智子建築事務所代表。東京家政学院大学非常勤講師。民家や近代建築の調査および保存活動に参画。


大山亜紀子
1975年鹿児島県生まれ。日本大学大学院理工学研究科博士後期課程修了。博士(工学)。日本大学理工学部助手、日本大学工学部助教を経て、現在はフリー。専門は東洋の建築史。


加藤千晶
1989年茨城県生まれ。日本大学大学院理工学研究科博士前期課程修了。修士(工学)。現在は日本大学理工学部建築学科助教。専門は日本近世建築史。


勝原基貴
1984年東京都生まれ。日本大学大学院理工学研究科博士後期課程修了。博士(工学)。文化庁国立近現代建築資料館建勤務。専門は日本近代建築史。


佐藤光彦
1962年生まれ。日本大学理工学部卒業。伊東豊雄建築設計事務所を経て、佐藤光彦建築設計事務所設立。現在は日本大学理工学部建築学科教授。専門は建築設計およびデザイン論。


重枝豊
1954年山口県生まれ。日本大学大学院理工学研究科博士後期課程修了。博士(工学)。現在は日本大学理工学部建築学科教授。専門は東洋建築史から読み取る日本建築の歴史。


染谷正弘
1953年千葉県生まれ。日本大学大学院理工学研究科博士前期課程修了。修士(工学)。日本大学理工学部および大学院において非常勤講師。専門は住居史・住居論、建築論およびデザイン論。建築家。


高木愛子
1983年東京都生まれ。日本大学大学院理工学研究科博士前期課程修了。国学院大学大学院文学研究科博士後期史学専攻博物館学コース単位取得退学。国立科学博物館、東京農工大学科学博物館を経て、現在は文化庁国立近現代建築資料館の建築資料調査官。


田所辰之助
1962年東京都生まれ。日本大学大学院理工学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(工学)。現在は日本大学理工学部建築学科教授。専門は近代建築史および建築論。


矢代眞己
1961年東京都生まれ。日本大学大学院理工学研究科博士後期課程修了。1987~89年にデルフト工科大学留学。博士(工学)。現在は日本大学短期大学部建築・生活デザイン学科教授。専門は近代建築史および建築論。


目次

第1部 古代・中世・近世


第1章 寺院の中心建築とその空間(重枝豊)

金堂の系譜――仏像の空間

礼堂と空間拡張の系譜――双堂・孫庇の付加から一体化へ

塔の系譜――仏塔から仏堂へ


第2章 小仏堂の空間(重枝豊)

阿弥陀堂成立の系譜(古代)――密教と浄土空間の登場

阿弥陀堂展開の系譜(中世)――祖型からの展開


第3章 多様化した信仰の空間(重枝豊)

円堂の系譜――聖人を祀る空間の成立

開山堂の系譜――祖師信仰の興隆と影響

霊場行場の建築の系譜――浮遊空間の建築化


第4章 伽藍内のさまざまな建築空間(重枝豊)

門の系譜――境内の門から都市の門へ

倉の系譜――内部空間の視覚・ビジュアル化


第5章 新様式の空間(大山亜紀子)

大仏様の建築――合理性の追求

禅宗仏殿――空間と意匠の洗練

禅宗三門の普及――伝統と様式の再構築


第6章 中世和様の展開(大山亜紀子)

和様仏堂の変質

伝統の継承と和様の再構築


第7章 住居と多機能な複合空間(大山亜紀子)

儀礼空間と住空間の融合――古代貴族の住まい

機能別住空間の成立――禅宗寺院と武家

格式と対面の空間――書院造の展開


第8章 茶の湯の空間(重枝豊)

小間(四畳半茶室)の成立――機能空間の特化と独立

草庵茶室の成立――形式の否定と極みの追求

バリエーションを求めて――形式の多様化


第9章 大規模空間の創出と大衆化(重枝豊)

仏堂の巨大化――新しい大空間の創出

過去の継承と再構築――宗教空間の大衆化

復古意匠としての建築――寝殿意匠の採用


第10章 近世社殿と霊廟の空間(加藤千晶)

権現造の系譜――本殿と拝殿の複合化

権現造の様式化――権現造の完成と普及


第11章 民家の空間(大橋智子)

「農家」の系譜

「町家」・「商家」の系譜

庶民が暮らした長屋

民衆の生活を彩った建築

《Column》民家研究者の取り組み(大橋智子)

《Column》民藝運動の試み(大橋智子)


第2部 近代:明治・大正・昭和戦前


第1章 お雇い外国人と大工棟梁の時代(大川三雄)

洋式工場の導入

コロニアル建築と天主堂

擬洋風建築の開花


第2章 明治日本の歴史主義(染谷正弘)

権威と格式の古典主義

非古典としての中世主義

プレモダンへの憧憬と冒険


第3章 “新しい和風”の創造(大川三雄)

和風様式の創出

和風様式の展開


第4章 日本の西洋館(大川三雄)

外国人建築家たちの西洋館

皇族たちの西洋館

ブルジョワジーの西洋館


第5章 近代和風大邸宅の世界(大川三雄)

皇室と皇族の和風大邸宅

財閥系の和風大邸宅

富裕層への拡がり

近代数寄者たちの建築世界


第6章 日本建築のアイデンティティを求めて(染谷正弘)

歴史主義の変容と綻び

日本趣味と帝冠様式論争

新素材「コンクリ-ト」による革新


第7章 多様化する日本の建築(染谷正弘)

日本の分離派と表現派

「ライト式」の流行

ヴォーリズの西洋館


第8章 モダニズム建築の登場とその受容(高木愛子・勝原基貴)

モダニズムの展開

住宅の近代化とモダニズム住宅

A・レーモンドの探求と実践


第3部 現代:昭和戦後・平成


第1章 戦後復興の道のり(田所辰之助)

最小限住宅の模索

戦後モダニズムの胎動

公共のかたち


第2章 戦後モダニズムによる「和」の表現(染谷正弘)

数寄屋造の新たな展開

日本趣味のゆくえ


第3章 テクノロジーの新たな展開(田所辰之助)

メタボリズムの建築・都市イメージ

テクノロジーの表現

祈りの空間


第4章 都市と建築の境界(田所辰之助)

集合住宅の展開

進化するオフィスビル


第5章 モダニズムを越えて(田所辰之助)

地域への眼差し

装飾の復権


第6章 「ポストモダン」の到来(矢代眞己)

ポストモダニズムの作法――饒舌なるかたちと表層の戯れ

モダニズムを越えるもう一つのかたち――寡黙なる空間のきらめき

都市を彩るインテリアデザイナーの登場と活躍


第7章 「都市住宅」の季節(矢代眞己)

都市居住への執念――戦後社会が理想を描いた生活スタイルへの抵抗

「アート」となった住空間――非住宅的住宅の様相

住空間からの建築思想――都市から社会へ

集合住宅の革新


第8章 空間の巨大化と複合化(佐藤光彦)

公共空間の巨大化・複合化

エンターテイメント空間化する複合商業施設

《Column》“大空”と“大地”の間に暮らすことの魅力――タワーマンションの登場(染谷正弘)


第9章 現代建築の試み(佐藤光彦)

情報化時代の建築空間

ホワイトキューブの群れ

ゆがむカルテジアン座標

建築素材の新たな可能性を求めて


第10章 サスティナブルな建築をめざして――3.11以降の建築(染谷正弘)

エコロジカルな建築を目指して

建築のリサイクルへ

人と人をつなぐ建築