柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

子どもの心の不思議 臨床という仕事から

定価
2,420円(本体 2,200円)
刊行
1997/10/01
ISBN
4760115145
判型
ページ数
256

内容・目次

内容

病める社会の「痛む子ども」と「痛む教師」。子どもたちの自由と安心のために,「癒し」はどのように追求されねばならないか。教育臨床心理学の立場から懇切に解き明かす。


目次

はじめにⅠ 子どもの心の不思議

1 心のなかの大人

2 心にすみつく不安

3 言葉を超えるもの

4 無気力というシグナル

5 ダブル・バインドの悲しみ

6 湯冷めしない温泉のような話

7 スキンシップってなに?

8 おかあさんもパフォーマンス?

9 良い子を脅かす「怖い」目

Ⅱ 花が癒す、人が癒す

1 心の深呼吸

2 受苦を重ねる

3 「たんぽぽもどき」の午后に

4 「ユタ半分、医者半分」の癒し

5 薔薇の町

6 問題児にされたバラの少年

7 記憶の封印が解ける時

8 黄水仙と庭の淑女たち

9 人が癒す

Ⅲ 教師たちへ

1 教師が陥る罠―強迫性という病い

2 非常識という文化

3 「子どもの最善の利益」について

Ⅳ 子どもが生きられる学校へ

1 学校から姿を消した子どもたち

2 子どもが権利の主体として生きられる学校

3 スクールカウンセリングを考える

Ⅴ 【読書案内】ファンタジーの癒し

1 心のトランスフォーメーション―『ふたごの魔法つかいSOS』

2 感動という言葉をはるかに超えた本―『リトル・トリー』

3 生ける屍から慈愛の人へ―『ローラ、叫んでごらん』

4 フリードリヒの生と死―『あのころはフリードリヒがいた』

5 孫とおばあちやんとの魂の円環―『少女ソフィアの夏』

6 一人の友があれば極限でも生きる勇気が湧く―『ふたりの老女』

7 成長する少年の人格と魂の融合を豊かに描く―『ウルティマ、ぼくに大地の教えを』

8 私たちが「還っていく故郷」のような物語―『オフェリアと影の一座』

 あとがき