柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

戦後的知と「私利私欲」 加藤典洋的問いをめぐって

いま敢えて近代と国家、そして戦後的思考の根源を問う

定価
2,530円(本体 2,300円)
刊行
2001/11/01
ISBN
4760121595
判型
四六判
ページ数
248
ジャンル
歴史・地理

内容・目次

内容

『敗戦後論』以降、国家と戦後・戦争責任をめぐる加藤典洋の果敢な立論に対して、日本の人文・社会科学のアカデミズムは轟然たるリアクションをもって応じた。本書はとりわけ反発の大きかった歴史学界に属する有志が、孤立独善の作風を排しシンポジウムという形式を借りて、加藤の著作・立論を正面に据えて論議した記録である。巨大な転換期にあって、思考と論理の限りをつくす加藤と少壮論者の貴重な論跡。


目次

1.戦後的知と戦後的思考 加藤典洋2.戦後的知の構造―加藤報告をめぐって

 公/私を分かち、紡ぐ身体からみた戦後的知の構造 菊 幸一

 「近代の二重性」―「私利私欲」と「自画像」をめぐって 松村 寛之

 日本の組成―加藤典洋氏の近業に触れながら 小路田泰直

 補足と応答 加藤典洋

参加記

「共在」としての「内在」を生きることについて 山本登志哉