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  イベント情報
  ベアテ・シロタ・ゴートンさんの紹介 →講演会の予定

柏書房のロングセラー『1945年のクリスマス』―日本国憲法に「男女平等」を書いた女性の自伝―の主人公で、日本にもたびたび来日して講演されているベアテ・ゴードンさんについてご紹介します。


ベアテさん

 ベアテさんは、リストの再来と謳われたロシアのピアニスト、レオ・シロタの娘としてウィーンに生れました。 彼女が5歳の時、山田耕作の招聘でお父さんが東京音楽学校に赴任するに伴い、一家は来日して東京の乃木坂に住まうことになり、ベアテさんも15歳までの少女時代を過ごし、日本の庶民や芸術家などと交わりながら成長しました。
 1939年、単身渡米してアメリカの大学で学びますが、やがて日米開戦。そのため日本にいる両親とは引き離され、学資もとだえてしまいます。しかし6か国語に堪能という語学力を生かして勉学とアルバイトをつづけ最優秀の成績で卒業、ニューヨークに移って日本の敗戦と両親の消息を得るまでタイム誌で働きました。そうして1945年の12月24日、クリスマス・イヴの日にGHQのスタッフの一員として、5年ぶりに再来日できたベアテさんは、軽井沢に移住させられていた両親と劇的な再会を果したのでした。




山田耕作とシロタ一家

 しかしなんと言っても彼女の人生で最大の出来事は、GHQ民政局のスタッフの一員として、日本国憲法の作成に携わったことでしょう。この話は、ジェームス三木さんが書き下ろした『真珠の首飾り』という芝居にもなり、広く知られていますが、彼女は得意な語学力を駆使して憲法案作成準備作業に活躍し、さらに人権に関する草案作成小委員会のひとりとして、とくに日本の女性の権利条項を具体的に明記することにこだわりつづけたのでした。
 日本で育ち、日本人を愛し、日本の女性がおかれていたさまざまの理不尽な状況をよく知っていた、当時22歳の彼女の情熱と涙が、日本政府側(もちろん男ばかり)の「日本には、女性が男性と同じ権利をもつ土壌はない。日本女性には適さない」という抵抗を押しきり、現行憲法第24条の「婚姻は、両性の同意のみに基づく」「夫婦が平等の権利を有する」という基本理念を掲げさせたことを、私たちは深く記憶にとどめておかなければならないでしょう。


1946年日本で

 その後アメリカに帰国したベアテさんは、元GHQ民政局の同僚ゴードン氏と結婚。ニューヨークで渡米した市川房枝さんの通訳をして全米をまわったり、ジャパン・ソサエティで棟方志功や勅使河原蒼風氏などを招聘し、さらにアジア・ソサエティに活動を拡大して、独創的でグローバルなパフォーミング・アーツをアメリカに紹介する仕事に携わり、それを成功させてきました。


市川房枝さんと(右ベアテさん)

 5年前にその半生の記が刊行されて以来、大きな反響がつづいています。さまざまな人々が毎年のようにベアテさんを日本にお呼びし、彼女も可能な限り招きに応じて各地に出向き、話をしています。
 「改憲」論議が盛んになってきている今日、当時の国際的理想の粋をあつめ、半世紀にもわたって安定して支持されてきた日本国憲法の精神に近づくためにも、ベアテさんの講演に是非お誘いあわせてお出かけください。



  関連図書

◇ もちろん、これが必読基本図書:
『1945年のクリスマス』―日本国憲法に「男女平等」を書いた女性の自伝―(平岡磨紀子=構成・文、柏書房)

◇ 英語でかかれたベアテさんの自伝、アメリカンスクールの推薦図書:
The Only Woman in the Room. ( Kodansha International)

◇ ビデオもでています:
『ベアテのニッポンだいすき、アジア大好き!』VHS43分(ドキュメンタリー工房)

◇ 和英対訳の日本国憲法とマッカーサー草案(英語)でまなぶ:
『日本国憲法をよむ』―英和対訳日本国憲法―(常岡[乗本]せつ子+C・ダグラス・ラミス+鶴見俊輔=執筆、柏書房)

◇ 日本国憲法成立の内幕をもうすこし詳しく・・・・:
『日本国憲法を生んだ密室の九日間』(鈴木昭典=著、創元社)




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