柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

アジアの里山食生活図鑑

アジアには、「里山」がいまも生きている

定価
12,100円(本体 11,000円)
刊行
2014/01/01
ISBN
9784760143177
判型
B5
ページ数
308

内容・目次

内容

水・食料・燃料……暮らしに欠かせない資源をどのように得るのか?
かつて日本の里山にあった、持続可能な徹底循環型の暮らし。
過去に遡るのではなく、海外に目を向けた……
アジア各地での徹底した現地取材が、
失われつつある里山の知恵を、鮮明に浮かびあがらせる。


【本書の特長】
●東アジア・東南アジアの自然と人の暮らしを紙上に再現。各地の多様な食料、燃料、生活資材の生産方法やリサイクルを学ぶ。
●アジアの人々が、長年をかけて自然とともにつくりあげてきた生活の知恵が満載。
●次世代が生きる力を養う上で最小限知っておくべき里地・里山・里海の本質が理解できる。
●インドネシア・マレーシア・フィリピン・タイ・ベトナム・中国・韓国など、フィールドワークで収集した貴重な写真を含むビジュアル資料1300点を収録。
●知りたい事柄に手軽にアクセスできる索引を完備


目次

日本の里山からアジアの里山へ第1章 自然のちからを生かして

 第1節・里山の植生の姿

 第2節・山から海へ

第2章 熱帯・亜熱帯のイネとコメ

 第1節・共同体を育んだアジアの棚田

 第2節・日本と共通する稲作の作業

 第3節・水田の地力を守る

 第4節・地域を巡る用水路

第3章 バナナとココヤシの栽培と利用

 第1節・バナナ

 第2節・ココヤシとココナッツ

第4章 地力を保つ南国の半栽培

 第1節・食卓を彩り薬草を生みだす屋敷畑

 第2節・土地条件を活用した多様な作物

第5章 里地・里山の緻密な土地利用

 第1節・山地での主食・副食・嗜好品栽培

 第2節・丘陵での作物栽培と鳥獣捕獲、動物飼育

第6章 家畜を育て利用する

 第1節・循環の要としての牛・スイギュウ

 第2節・現金収入をもたらす豚

 第3節・屋敷周りを清めるニワトリ

 第4節・多様な草を食べるヤギ

 第5節・食用としてのウサギとイヌ

 第6節・ワラやカヤの熟成保存と活用

第7章 排泄物の循環

 第1節・人の排泄物

 第2節・溜池や里川における漁撈

 第3節・湖上と海上の生活

 第4節・里山に還る故人

 第5節・暮らしのなかの水循環

第8章 燃料の自給と循環

 第1節・雑木林、マツ林、ススキの原

 第2節・作物殻、果樹の枝葉、浜辺の漂着物

 第3節・薪や炭は貴重品

 第4節・木炭作り

 第5節・街での薪柴と街路樹、庭木

第9章 山里に息づく自給自足の暮らし

 第1節・徒歩が唯一の交通手段

 第2節・自然素材の家が並ぶ集落

 第3節・森が生まれかわるオカボの焼畑

 第4節・持続可能な暮らし

第10章 日本との共通性を持つ自然環境

 第1節・里山や田畑の動植物

 第2節・里海・マングローブ林の動植物

 第3節・野生のトキが暮らす里山

 第4節・雲南、湖北、山東、遼東、韓国

本書の主な取材地(地名一覧・地図)

用語解説

参考文献

協力者・協力機関

索引