柏書房株式会社KASHIWA SHOBO

漱石と不愉快なロンドン

武士の国から紳士の国へ

定価
3,080円(本体 2,800円)
刊行
2006/04/01
ISBN
4760129138
判型
A5
ページ数
308

内容・目次

内容

西欧近代化の狭間で、ロンドン留学中の夏目漱石は、何を思い悩み苦しんだのか。その外国生活を膨大な資料と現場検証でたんねんに再現した『ロンドンの夏目漱石』刊行から20年。新たに判明した事実・資料、新説を盛り込む増補決定版。


目次

一九〇〇年 明治33年

プロイセン号の船旅とパリ万博


ロンドンの雑踏に巻き込まれる


留学地をロンドンに決める


不安な下宿とマイルド家の人びと


クレイグ先生のもとに通う


一九〇一年 明治34年


侘しい「新世紀」のはじまり


ヴィクトリア女王の御大葬を見る


揺れる心とノスタルジー


羊飼のうたとミスター・ブレット


下宿の食事と漱石の経済生活


不快な招待者のアフタヌーン・ティ


文学的下宿を求む


カーライル博物館を訪ねる


転機――下宿に立て籠る


一九〇二年 明治35年


帰りたくない気持


暗転 ――「夏目狂セリ」


ハイランドの秋とディクスン


帰国 ――「妙ちきりん」な不安


参考文献


漱石と不愉快なロンドン 関連地図


漱石と不愉快なロンドン 関連年表


索引